
【テナント・飲食店】食品営業許可申請の手続きや流れはどう進める?調理場の手洗い器設置基準も紹介
食品営業許可申請を考えている方にとって、「どんな手続きが必要なのか」「調理場の設備基準は何か」といった不安は尽きません。特に、手洗い器の設置基準や必要書類の準備は戸惑うポイントの一つです。本記事では、申請全体の流れから調理場の設備基準、さらに現地検査の注意点まで丁寧に解説します。これを読むことで、不安なく申請手続きに進めるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
食品営業許可申請の全体的な流れ
食品営業許可(飲食店営業許可など)申請の手続きは、以下のようなステップで進みます。
| ステップ | 内容 | 目安期間 |
|---|---|---|
| 1. 事前相談 | 管轄の保健所に、営業形態や施設の図面(手書き可)を持参して、必要な許可業種や設備基準を確認します | 着工前までに実施 |
| 2. 書類・設備準備 | 営業許可申請書や施設図面、水質検査成績書(必要時)、設備(手洗い器、二槽シンク等)の設置を準備 | 相談後~申請前 |
| 3. 申請および現地調査 | 必要書類と手数料を添えて提出。保健所による現地調査で、図面・設備の基準適合を確認 | 申請後1週間以内に調整されることが多いです |
| 4. 許可証交付 | 現地調査で問題なければ許可証(許可指令書)が交付され、店舗内に掲示が必要 | 調査後、数日〜数週間 |
事前相談→準備→申請→現地調査→許可証交付という流れが定められています。
また、飲食店開業に必要な基本的ステップとして、「保健所への相談」「申請」「現地検査」「許可交付」という順序が多くの自治体で共通です。
手続き全体の目安期間は、相談から営業開始まで約2〜3週間が標準的です。
なお、スムーズに進めるためには、事前相談の段階で調理場に関する基準確認(特に手洗い設備やシンクなど)は必須です。特定の基準(例えば構造・設備)については、自治体ごとの違いがあるので、事前相談で確認しておくことが重要です。
申請に必要な書類一覧とそのポイント
食品営業許可申請に必要な書類は、以下のように整理できます。
| 書類名 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 営業許可申請書・営業届出書 | 保健所所定様式。控えが必要な場合は複写 | 申請時に不備のないよう記入。同じ自治体でも継続か新規かで異なる場合があります |
| 施設図面(平面図・設備配置図) | 厨房や調理場の構造・設備の配置を明示した図面 | 工事前の事前相談で基準適合を確認。自治体により指定の様式がある場合もあります |
| 食品衛生責任者の資格証明書 | 養成講習修了証や手帳など | コピー可。申請フォームへの記載が必要になる自治体もあります |
| 法人の登記事項証明書(写し可) | 法人申請時に必要 | 一部自治体では法人番号記載で代替可能 |
| 水質検査結果(水道水以外を使用する場合) | 検査後1年以内のもの | 特設水道、井戸水使用時に必須。対象物質は業種により異なるため要確認 |
| 申請手数料 | 自治体により異なる額(例:大阪府 8,000~21,000円) | 電子申請ではキャッシュレス対応があるケースもあり |
自治体ごとに書類の様式や手数料、添付書類に差異があります。例として、大阪府では新規申請の場合、「営業許可申請書」「施設図面」「食品衛生責任者証明書」「法人登記事項証明書(該当時)」「営業設備等確認票・取扱食品記録票」などが求められます。また、手数料は8,000~21,000円の範囲です。電子申請ではクレジットカード払いにも対応しています
効率よく書類を準備するためには、以下のポイントがあります。
- 工事前の段階で、図面や書類を持参して保健所に事前相談を受けることで、基準適合や添付資料の漏れを防げます。
- 多くの自治体が申請書や図面テンプレート(ワード・エクセル形式)を提供していますので、これを活用することで記入の手間を軽減できます。
- オンライン申請システムを利用できる自治体では、手数料のキャッシュレス支払いや書類提出の簡素化が可能です。
これらの書類を漏れなく、正確に整備することが、申請のスムーズな進行と許可取得への第一歩となります。

調理場に必要な設備の基準:特に手洗い器の設置基準
以下の表は、調理場における手洗い器の設置基準を整理したものです。特に手指の衛生確保に重要な項目ですので、ご自身の施設での整備状況の確認にご活用ください。
| 項目 | 基準内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 再汚染防止構造 | センサー式・肘操作式レバー・足踏み式など、手指に直接触れずに止水できる構造 | 令和3年6月1日以降の許可に必須 |
| サイズ目安 | 幅36cm × 奥行28cm以上 | 「L‑5」と呼ばれる標準サイズ |
| 衛生用品配置 | 石けん(ポンプ式やセンサー式)、消毒液、ペーパータオル等を手洗い器周辺に設置 | 壁付け固定が求められるケースもあるため事前相談推奨 |
まず、調理場内の手洗い器には「洗浄後の手指の再汚染を防止できる構造」が求められています。これはセンサー式や足踏み式、肘で操作可能なレバー式など、手で触れずに水を出したり止めたりできるタイプです(例:センサー式・足踏み式・レバー式) 。
次に、手洗い器のサイズについては、幅36cm×奥行28cm以上を目安とした設置が多くの自治体で基準とされており、「L‑5と呼ばれるサイズ」が標準として使われています。
さらに、手洗い器周辺には衛生用品(石けん、消毒液、ペーパータオルなど)を適切に配置することも求められます。多くの自治体では、これらを壁などに固定して設置する基準があり、自治体によっては移動式では不適合となるケースもあるため、事前に保健所等へ相談することをおすすめします。
また、調理場のその他の設備にも注意が必要です。たとえば、シンクは複数設置(2槽以上)が国内の共通基準であり、各シンクには独立した蛇口が必要とされています。さらに、シンクのサイズは幅45cm×奥行36cm×深さ18cm以上が目安とされています。
以上の基準は、調理場における衛生管理と営業許可取得に直結します。基準に不安がある場合や施設のスペースに制限がある場合は、事前に必ず管轄の保健所等へご相談のうえ、設置計画を進めていただくのが確実です。
保健所による現地検査と許可証交付までの流れ
食品営業許可の現地検査(施設検査)は、保健所の食品衛生担当職員が申請内容と現地の施設が一致しているか、衛生上問題がないかを確認する重要なステップです。検査では、厨房の設備配置、排水・給水の状況、手洗い設備の稼働確認などが中心となります。図面どおりにシンクや器具が設置されているか、水が正常に出るかなどを確認されます。なお、検査日に設備に不備が発見された場合、改善後に再検査となることもあります。
現地検査で基準を満たしていれば、保健所で営業許可証が交付されます。自治体によって交付までに数日から10日程度かかることが多く、スムーズに進めば概ね10~12日程度で許可取得が可能です。許可証交付後は、施設内の見やすい場所(入口付近やレジ周りなど)に掲示することが法律で義務づけられています。
また、現地検査後に追加の改善指導や補足書類の提出を求められる場合もあります。そのため、改善に要する時間を見込んだ予定調整が必要です。一度で基準をクリアできるよう、事前に保健所への相談や図面の整合性確認を行い、柔軟に対応できる体制を整えておくことが重要です。
| ステップ | ポイント |
|---|---|
| 現地検査 | 図面どおりの設備配置、水回りの動作確認、不備の有無 |
| 許可証交付 | 数日〜10日程度で交付、施設内の見やすい場所へ掲示 |
| フォローアップ | 不備時の改善対応・再検査への備え |
まとめ
食品営業許可申請は、事前準備から書類提出、現地調査、そして許可証交付まで一連の流れを理解して進めることが大切です。特に調理場の手洗い器設置基準をはじめとした衛生設備は、基準を満たさなければ許可が得られません。自治体ごとの細かな違いにも注意し、書類や設備に不備がないかしっかり確認しましょう。申請手続きは丁寧な準備がスムーズな許可取得への近道です。分かりやすい説明で、不明点も解決しやすくなっています。